ヒヨコ母さんの子育て術

子育て漫画かいてます。3人の子育て中しながらの子育て漫画。

子育て真っ最中!! 限りなくフィクションに近いノンフィクション漫画描いてます。

出産レポート 1人目 その2 入院〜陣痛室まで

1人目出産レポートその2

一昨日の続きであります。

www.hiyoko-mother.com

1人目で時間がかかったこともあり、かなり色んな事を詳細に描いていますね。今回はいつもと比べてすごく長めです。

入院してすぐ迫り来るお浣腸

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入院するまえにまさかもうお下を剃られちゃうとは…。 と、トホホな感じになりつつ、問診票を渡し、 ナースステーションのある階でしばし待つ。

 

助産師「すいません。○○さん個室希望なんですね。今個室が満室なので大部屋になりますけれど」

私「あ、それでいいです。」

助産師「個室が空けば移動になりますので。」

 

といって大部屋へ通される。大部屋には4つベットがあるのだけれど、 2つしか埋まってない。一番角のベットを選んでカーテンを仕切る。

 

助産師「じゃあ、○○さん。ここで病院のパジャマに着替えてください。まだいいと思いますが、分娩後にすぐお乳を吸わせるのでブラジャーは脱いでくださいね」

 

ああ、この病院は母乳に力を入れている病院なのだ。と思い出す。 出産後すぐに乳を吸わせると母乳の出がよくなるそう。 とりあえず病院のパジャマに着替えてベットに横になる。 この時はまだまだお腹の痛みもたいしたことなかったはず。 隣からは赤ちゃんの泣き声が聞こえてくる。 ああ…私もあと一日とかで赤ちゃんが生まれるんだ……。 たいした自覚もないまま腹を撫でる。まだまだ出産は先。といわんばかりに ガキンチョはポコポコと腹を蹴った。 着替えてしばらくすると助産師がやってきて

 

助産師「○○さん。とりあえずお昼を食べた後、お浣腸をして、様子を見ましょう」

 

お勘定?……??ああ、浣腸か。というかお下といいお浣腸といい、 「お」をつけても全然マイルドにならない言葉だと思う。

 

私「はい。」

助産師「出産は体力勝負ですから、辛くても食事はしてくださいね。」

私「はい。」

 

とはいえ。その頃はちっとも痛くなくて、陣痛もかなり遠のいている感じだった。本当にこんなんで入院していいのかなぁ?

助産師「旦那さんは、とりあえず一度帰られて、入院の支度をしてきてください。面会時間は15時からなので、15時以降にもう一度来ていただく形になります。」

 

という説明を受け、旦那は一時帰宅。12時になり、 レストランで食事をすることに。 ここの食事がすごくおいしいんだ!! たしかはじめてのランチはドリアだったと思うけれど、 おいしくっておいしくってペロリと平らげた。 その時入院している人とも話をしたのだけれど、皆さん産んだ後の方々で、 これから出産を控えているのは私だけだった。 出産先輩達の話を色々聞いて、ああ、やっぱり出産って大変なのねと 人ごとのように思う。

 

「分娩台に上がっちゃえばすぐよ!!」

「がんばってくださいね!!」

 

なんて声をかけられた。けど、いまいちまだ実感がわかない。 こんなんで今日中に生めるのかなぁ? と思いながら、ベットで編み物を編んでいると。助産師さんが登場。 母親学級の時にお世話になった。助産師さんで、ちょっと怖めの人だった。

 

助産師「じゃあ、○○さん浣腸しようか。お通じあったって聞いてるけど、浣腸することで陣痛が促されたりするからね。」

 

え…。もう?浣腸には、小さい頃されたトラウマがあって、 いいイメージが全然ない。巨大な注射器。冷たくお腹を這う感触。 それでいてちっとも効かなくて、母親にしこたま怒られた幼き記憶があり、 ちっとも浣腸する気になれない…。というか浣腸する気満々ってのも 変態すぎるけど

 

助産師「ここじゃあなんだから、陣痛室行こうか」

 

これから出産の人は、この病院で私1人。だからなのか、 陣痛室も分娩室もすごく静まり返っていた。

助産師「ちょっと暖めてくるから、そこに座ってて」

 

しばらくして戻ってきた助産師の手には、巨大な注射器が……。 あるわけもなく。あったのは透明な水風船に管がついたようなもの。 清潔そうで、私の浣腸のイメージを覆すかんじ。

 

助産師「じゃ、パンツずらして横になって。」

 

ああ…。嫌だなあ。情けないなあ。気持ち悪いんだろうな~ と思ったけれど、案外大丈夫。プスって感じでお尻になにか刺さった。

 

助産師「は~い、じゃあ、入れるよ~。」 ジワジワとお腹が温かくなる。不快な感じは無くって、とりあえずお腹が温かい。

助産師「ちょっと押さえるね。ちょっと我慢して腸に巡らせた方が効きがいいから」

 

といって、無遠慮に人のケツの穴に栓をする助産師…。もうどうにでもなれ。

 

助産師「……効いてきた?ギリギリまで我慢して、震えるぐらい」

私「う~ん…。なんかまだ大丈夫そう…。」

 

といいながら足首をクリグリ動かしてみる。お腹が温かいなぁ。 でも……。そろそろ……。そろそろ‥‥‥。

 

私「あの……。そろそろ……。」

助産師「ギリギリ?トイレは部屋の端にあるから、ダッシュしていいからね」

私「はい……。」

 

まだ、我慢しろってこと?うう~~……。ん………。

 

私「あ、もう無理。無理かもです!!」

 

助産師が手を放した瞬間。あり得ない便意が!!(でも痛みとかは無い感じ) トイレに急ごうにもあまりのことにスリッパが履けない!!

 

私「!!!あ~もういいや!!!」

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裸足でトイレにダッシュ。パンツを脱ぐ手ももどかしく、座った直後に 腸の内容物が全部出た。

 

私「ふぃ~~~。」

 

ホッとしているとドアの向こうから助産師の声が

 

助産師「スリッパここに置いておくから。終わったら自分のベットに行ってくださいね」

たぶん。この助産師はドエスなんじゃないだろうか…。と思いつつ弱々しく返事をする。しばらくトイレの住人をしていたけれど、終わって思うことはやっぱり出産前に浣腸した方がいいってことですよ。スッキリしたしね。

 

分娩監視装置をつけられる

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自分のベットにもどると分娩監視装置をつけられた。 赤ちゃんの心拍と、陣痛の痛みを数値化してナースステーションに情報を飛ばす装置。その装置をつけながらまったり編み物をしていると、先ほどの助産師がやってきて。

 

助産師「編み物ができるうちは、絶対産まれないよ。」

私「はぁ…。」

 

とはいえ、ガキンチョも降りてきていて、子宮口も開いている。あとは陣痛を待つだけという状態だと、運動しても意味ないらしく、階段を登れとかは言われなかった。

 

助産師「今、先生がいらして、陣痛がまだまだ弱いし、促進剤を使うかどうかってところなんだけど。○○さんはどうしたい?」

私「私は…。自然に産みたいです。」 というと助産師さんは納得しつつ

助産師「促進剤を使うと痛みが急に来るから、パニックになっていいお産ができないこともあるの。自然にまかせるのが一番よね。今日一日様子をみて、 陣痛がこれ以上強くならないようであれば、明日、促進剤を使いましょう。あかちゃんすごく元気だから自然をまつのがいいと思う。」

 

なんだかまだまだ実感不足。説明が終わって助産師さんがいなくなると旦那にメールをした。12日はたまたま旦那お休みだったのだけれど、明日は会社なのだ。休んでくれるようにお願いをして、私は15時のオヤツタイムに!! ヨーグルトタルトと紅茶。おいし~~~~!! 夕飯は予約をすれば旦那の分も作ってくれるとのことなので 旦那の分を予約し、部屋に戻ると旦那が来てくれた。助産師に言われた促進剤の話をすると。

 

旦那「促進剤を使えば、明日には産まれるの?」

私「う~ん。産まれるんじゃん?たぶん。」

旦那「その辺もういっかい聞いといてもらえる?俺明日会社どうするか決めるから」

私「でも…。休んだ方がいいと思うけどなぁ。」

旦那「とりあえず俺、接骨院行くから、終わったらまた来るよ」

 

と言って、旦那はまたもや帰っていった。せわしない奴。 この時ちょっと間隔を計っているんだけどすごく不規則だし、胎動もあるしでまだまだ分娩室は先っぽい。

PM15:53

PM16:01

PM16:17

PM16:22

PM16:42

PM17:11

PM17:21

でも……。だんだん結構痛くなってきていて、痛みのたびに編み物の手を休めなくちゃならなくなっていた。痛いと普通に寝てはいられない。なんとか痛くない体制をみつけて、自分で背中をさすったりしていた。けれど、たぶんこの程度の痛みじゃないよね?しばらくしてまた違う助産師さんが来た

 

助産師「○○さんどうですか?痛くなってきましたか~?」

私「あの…。間隔が全然縮まらないかんじで…。一応メモしてるんですけれど」

助産師「メモしなくていいですよ。したからって陣痛の間隔は縮まりませんし、ストレスになるでしょ。とりあえず想像以上に痛くならないとお産できませんから。痛くないお産なんてないですよ。」

 

そういうもんなんだろうか?というかすごく「痛み」を強調するけれど、 そんなになのかなぁ?痛いの怖いなぁ…。 助産師さんはまた私に分娩監視装置を装着する。 規則的な心音。力強い心音。私のガキンチョの心音。 この時の痛みは、もうやっぱりじっとしていられない。 でも分娩監視装置を付けている間は横になってなくちゃいけないので ラクな体制になれないの。それがすごく辛かった。 そんな中がきんちょはシャックリをはじめ。 心音と、シャックリの音が交互にパックン。ドッゴンとせわしなく 聞こえていた。 痛みをこらえるには深呼吸。深呼吸。ふ~。ふ~。 面会時間なので、他の部屋からは色んな人の声が聞こえてくる。 今、この病院で産みの苦しみに耐えてるのは私だけ。 だから、病院は赤ちゃんが産まれたっていうお祝いムード一色なのだ。 私がふーふー。言っていると隣のカーテン越しに

「隣の人、今日出産なの?」

なんて声が聞こえてくる。そうなんですよ~。1人で耐えてますよ~。 そんなかんじで1人耐えていると、18時!! 夕飯だー!! 旦那も来て、二人でレストランへ。夕飯がなんだったか忘れちゃったけれど、 食べている間も3回ぐらい痛みが襲っていた。やっぱり痛みが来ている間は 箸をおかずにはいられない。腰を自分でさすってみる。痛かったけど。痛かったけど。完食!! 夕飯を食べた後は、旦那に腰をさすってもらった。 またもや分娩監視装置をつけられる。じっとしているのがとても辛い。

 

旦那「この装置なに?」

私「分娩監視装置だよ。この横のが、がきんちょの心拍。隣のが……。たぶん陣痛の痛みの数値じゃないかな?」

 

心拍は3桁。外陣痛と書かれた数値が2桁

 

私「ちょっと痛みがあったら数値が変わるかみてみてよ」 といってしばらく二人で数値をみていると。 最初30ぐらいだった。外陣痛の数値 30 50 80 とどんどん上がってくると、お腹が痛くなってくる…… 身をよじる程の痛み!!その時の数値は 99!! しばらくすると、また30に戻っていった

 

私「ふ~……。カンストしてたね」

旦那「カンストしたなぁ」

 

カンストなんて言葉をゲーム以外で使うことがあるなんて…。 その後も不規則ながらもカンストする数値。 そのたびに痛くって。一度だけパニック気味に。

 

私「!!!」

旦那「もう数値みない方がいいよ…。」

 

身をよじると分娩監視装置が外れてしまう。だからじっとしてなくちゃなのに。もうそれがすごく辛い。貧血になりそう。吐きそう。 そんな風に心の中で弱音を吐くと、痛みに飲まれそうになる。 しばらくすると助産師さんがやってきて。

 

助産師「お産はすすんできてるんで陣痛室(産まれる前の待機部屋)に移動します。長丁場になるんで、旦那さんは夜食とかの準備をした方がいいでしょう。21時になると玄関を閉めてしまうので、インターホンを鳴らしてください。」

 

旦那はビデオカメラや諸々を取りにまたもや家へかえっていきました。 小雨の中、一体何回旦那は家と病院を往復するのやら。

 

助産師「○○さん、痛みはどうですか」

私「痛いです。ちょっとさっきパニック気味になりました(笑)」

助産師「赤ちゃんに酸素を送れるのはお母さんだけなんです。ちゃんと呼吸をして、パニックにならないでください。お産はもっともっと痛いですよ。」

 

なんでこんなに「痛い痛い」言われんといかんのじゃ!!と思ったけれど、 さっきパニック気味になったのも事実。それじゃ、イケナイ。身体をコントロールするんだ。がきんちょのために。痛みに飲まれちゃだめ。 貧血になりそうとか、痛いとか、そんなこと考えちゃだめ。 呼吸に集中しよう。 と、この時かなり強い意志で決心する。 絶対弱音は吐かない。悲鳴はあげない。 がきんちょのためと、自分のために。

 

助産師「お産がすすむように○○さんシャワー浴びましょうか。腰とお腹を暖めてください。そうしたら陣痛室に移動しましょう。」

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シャワーを浴びる。ユニットバスなんだけれども、熱いお湯がでてすごく快適だった(ホテルのシャワーってぬるいのしか出ないイメージじゃない?) 丸く突き出たお腹に湯を当てる。痛む腰にも。ツルツルになったお下にも。 熱いお湯が、痛みを逃してくれるような気がした。 温かくて、だいぶ頭もクリーンになったかな? (よくかんがえたら今日の午前0時から寝てないんだもんな) さっぱりとした身体と、強い決意をもって、私は風呂を出て、 陣痛室へと赴くのであった。

つづく!!

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この時、旦那は何度も家の病院を往復してます。私が平気そうな顔をしているからって「まだ生まれないだろ」とタカをくくってた旦那は、ビデオカメラもカメラも家に置き去りだったし、整体もからも全然帰って来ないかったのです。ぶっちゃけそばにいて欲しかったなぁと思います。私も言えばよかったんだよな〜。この時ぐらいそばにいてくれと言ってもバチは当たらなかったろうに。

……しかし、3人目の時も、2人目の時も、帰っちゃったり、お昼ご飯食べに行っちゃったり、なんだかんだで、旦那いないって感じることが多かったかもしれないです。